
日本保守党に所属する北村晴男参院議員が3日、安倍晋三元首相の銃撃事件で罪に問われている山上徹也被告について、自身のXにて私見を述べた。
「元報道記者が書く裁判全文-傍聴ノート-伊藤光」(@MuYou86996)というアカウントの「山上被告と同じ境遇に置かれれば、誰しも同じ結末を迎えるのではないか。貴方や私が彼なら果たして他の道が歩めたのか。その憎しみを乗り越えて生きていけたのか。「テロリスト」だと決めつけ議論を閉ざす方も、一度でいいので彼の立場で考えて欲しいと思います。」などと述べたポストを引用した上で、
「彼と同じ境遇に置かれれば、まともな人間は自身の努力で人生を切り開く。テロは選択しない。」
とつづっている。
ネット上の意見は…
この北村氏の意見に対し、ネット上では
「努力しようにも自分の境遇が辛くそれどころじゃない人間もいる。中には自死する人もいる。そんな人間はまともじゃない、と?」
「まともな人間ってどんな人なのか教えてほしいね。」
「山上さんと同じ人生を辿ってから発言して欲しいな。」
「その人の境遇に立つことは、そんな単純な話じゃないと思います。」
「思うのは自由ですがこの人の立場からこのタイミングで世論誘導するような発信はするべきではないと思います。」
「まともな環境で生まれ育ってないのにどうしてまともな人間になれるでしょうか」
「既に成功した(している)人間たちには
どうしたって彼の立場に立って考えることなど出来ませんよ。」
といった北村氏に批判的、また山上被告の生い立ちに同情を寄せる声が大半だが、中には
「そうなんですよね。昔行列(のできる法律相談所)で橋本弁護士が
『貧乏だからといって犯罪をする理由にはならない』的なこと言ってて、めっちゃ好きになった事を思い出しました。」
「酷い毒親の境遇から抜け出して一生懸命真っ当に生きている人達がゴマンといるのですから、テロ行為を正当化する理由はありません。」
と、北村氏に理解を示すような意見もあった。
北村氏の発言の問題点
山上被告の裁判についてさまざまな意見があるのは当然だ。しかし今回の北村氏の発言は多くの人を刺激し、批判を招くものだった。また、国会議員や弁護士として発言する上でも、主観に偏り過ぎた発言だったのではないか。
もちろん山上被告の犯した罪は許されることではないが「まともな人間」のような言葉は、特に公的な人物は使うべきではないだろう。ネットの声は北村氏に届いているのだろうか。


