上野動物園の双子パンダ「中国返還へ」ファン殺到で大混雑…50年ぶりの危機

2025年12月21日 東京上野動物園で人気のジャイアントパンダの双子、「シャオシャオ」(オス、4歳)と「レイレイ」(メス、4歳)が、2026年1月下旬に中国へ返還されることが正式に決定しました。

最終観覧日は1月25日。返還発表直後から別れを惜しむファンが殺到し、園内は大混雑となっているようです。現在、国内で飼育されているパンダはこの2頭のみで、新たな貸与の見通しが立っていないため、1972年の日中国交正常化以来、約50年ぶりに日本からパンダが姿を消す可能性が高いとのことです。

愛らしい双子の成長を見守った4年半

シャオシャオとレイレイは2021年6月23日、上野動物園で生まれた日本初の双子パンダ。両親はリーリー(オス)とシンシン(メス)で、姉のシャンシャン(2017年生まれ)は2023年に、両親は2024年9月にすでに中国へ返還されている。シャオシャオは活発で好奇心旺盛、レイレイはおっとりとした性格で、じゃれ合う姿が多くのファンを魅了してきた。

パンダは中国所有で、日中共同研究協定に基づく「貸与」。日本で生まれた子パンダも所有権は中国にあり、返還期限は2026年2月20日だったが、検疫などの調整で1月下旬に前倒しされた。東京都は継続飼育や新たな貸与を中国側に要請してきたが、現在の日中関係の冷え込みも影響し、見通しは立っていない。

返還発表でファン殺到、観覧制限導入

12月15日の返還発表後、園内は一気に混雑。16日からは観覧場所を区切り「1分程度」の制限を設け、開園前から長蛇の列ができ、待ち時間は最大5時間に及ぶ日も。開園45分で受付終了となるなど、ファンからは「最後に見ておきたかった」「癒やされた存在がなくなるのは寂しい」との声が相次ぐ。

観覧方法は以下の通り変更されている。

  • 12月16日~22日:当日整列制(早い者勝ち)
  • 12月23日以降:インターネット事前予約制(先着、後に抽選へ移行)
  • 12月27日以降:検疫期間で室内展示のみ

上野動物園は特別企画「暁にひらく未来への蕾──ありがとうシャオシャオ&レイレイ」を実施中。写真展示や職員からのメッセージ横断幕、記念撮影スポットが設けられ、別れのムードを盛り上げている。

パンダは長年「日中友好のシンボル」として親しまれてきた。1972年にカンカンとランランが来日して以来、爆発的なブームを巻き起こし、上野動物園の入園者数を過去最多に押し上げました。

今年6月には和歌山アドベンチャーワールドの4頭も返還され、国内は上野の双子だけに。経済効果も大きく、双子パンダだけで308億円と試算される。

ファンからは

「パンダゼロは寂しすぎる」

「また新しいパンダが来てほしい」との声が上がる一方、中国の「パンダ外交」を指摘する意見も。

最後のチャンスを逃さず、多くの人が上野動物園に足を運んでいる。シャオシャオとレイレイの未来が、中国で健やかに続くと良いですね。

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