急成長を遂げるAI技術。あっという間に我々の生活にも浸透し、至る所にその技術が活用されている。もはやAIなしではこの世界はまわらなくなってきているのだ。
高校生がChatGPTで…
生成AIの中でも今一番知名度があり、かつ利用している人が多いのが「ChatGPT」ではないだろうか。高度な仕事へのアドバイスから恋愛相談まで、最近は「ChatGPTは何でも話せる親友」「優しくしてくれるのはChatGPTだけ」と話す人もいるほどで、「AI彼氏」「AI彼女」という言葉も誕生している。
そんな中、「高校生がChatGPTを利用して企業にサイバー攻撃を行った」という驚きのニュースが報じられた。
【不正アクセス】「快活CLUB」にサイバー攻撃、会員情報盗んだ疑いで高2再逮捕へ
https://news.livedoor.com/article/detail/30131138/
男子生徒は、同社の会員情報を取り込むプログラムを開発。システムの防御策をすり抜ける方法や、不正アクセス中にエラーメッセージが出た際の対応をChatGPTに質問して機能を改善させていた。
そうポストしたのは、ライブドアニュースの公式アカウント（@livedoornews）。
記事によると概要は以下。
インターネットカフェ「快活ＣＬＵＢ」の運営会社にサイバー攻撃を仕掛け、同社の業務を妨害したなどとして、警視庁は４日にも、大阪市平野区の高校２年の男子生徒（１７）を不正アクセス禁止法違反と偽計業務妨害容疑で再逮捕する方針を固めた。
対話型生成ＡＩ（人工知能）を悪用して自作したプログラムを使い、約７２５万件の会員情報を盗み取ったとみて調べている。ライブドアニュースより抜粋
なんでも自作プログラムを、誰もが気軽に使っている「ChatGPT」で改善していたというから驚きだ。
ChatGPTによる「現代の闇スキル進化形」
Xでは、
・防御策突破のやり方をAIに聞く時代…セキュリティ側も進化必須だな
・AIハッカーかよ…
・せっかく持っている知識を良い方向で活かして欲しいと思ってしまいます。
・人生の中でサイバー攻撃したいって思ったことないんだけどwwwww
・現代の闇スキル進化形
・高校生がもうここまでやるの？
・やってる事は悪いけどもすごい才能だと思う
・その才能をビジネスで開花して欲しい。
・快活クラブはこの高校生を年収3千万円くらいで雇うべきだろ
と多くのコメントが寄せられている。
生まれてからネットと共に育ってきた今の若い世代は、当然プログラミングなど情報技術との親和性が高く、今後も同様の犯罪は起こり得るだろう。
膨大なネット中の情報を学習し、急速に進化しているAI。常に犯罪の手助けもしてしまうのではと危惧されているものの、実際次々と起こるAI関連の犯罪を聞くと、もはや防御側に策はあるのだろうかと考えてしまう。その行末には、もはや人間が立ち入ることのできない「AI対AI」の戦いが広がっているように見える。
万能に近づいていくAIが今回唯一できなかった事。それは「人間社会で犯罪を止めることができなかった」という事だ。
