天気予報の「平年並み」って平年並みじゃなくない?

最近は春と秋がほとんどなくなって、夏と冬しかないんじゃないかってくらいの異常気象。それってもう四季じゃなくて二季だし、もはや日本は温暖湿潤気候じゃないんじゃないかと。地理の教科書大丈夫そう?

ちなみに北海道、東北の内陸部や太平洋側沿岸部・本州東部の高原地帯・小笠原諸島・沖縄の先島諸島は、もともと温暖湿潤気候に該当しないそうです。そう言われるとそうか。

お天気コーナーってこんなに長かったっけ?

最近のワイドショーやニュース番組は「お天気コーナー」だけで結構長い尺使ってる。昔はお天気コーナーってなんとなくおまけ的な立ち位置だった気がするし、こんなにお毎日「お天気ガー」なんて言ってなかったような。それだけ異常なんだという事だとは思うのですが。

そんな毎日の天気が気になりすぎる私たち。よく「明日は平年並みの気温です」とか聞くけど、「いやいやこんなに暑くなかったって」みたいにツッコミを入れたくなった事はありませんか?

私はツッコミまくってますいつも。「平年並みという言葉は毎年改ざんされている」と。絶対「暑さに上振れ」てる気がするんですけど。

そこで今回、天気予報の「平年並み」をちょっと深掘ってみました。

「平年並み」ってどうやって決めてるの?

まずは気象庁のホームページを拝見。全てはここからでしょう。

そこにはこんな記述が。

季節予報では、1か月間や3か月間の平均的な天候(気温や降水量など)が平年よりも低く(少なく)なるのか、平年並となるのか、平年よりも高く(多く)なるのかを予報します。

この「低い(少ない)」、「平年並」、「高い(多い)」といった3つの階級は、1991年~2020年の30年間の値のうち、11番目から20番目までの範囲を「平年並」として、それより低ければ「低い」、高ければ「高い」と定めています。このように3つの階級を定めることで、過去30年間の値では3つの階級それぞれの出現回数が10回ずつとなり、出現率が等分(33%ずつ)となります。これを気候的出現率といいます。

(中略)

「平年並」の範囲は地方や予報対象期間ごとに異なり、また、10年ごとに値が更新されていきます。次回は2031年になると2001年~2030年の値に更新されます。

気象庁「3つの階級について」より

うーんわかったようなわからんような。

①気温平年差を低い順に並べ替える
②低い方の10年の範囲を「低い」
 真ん中の10年の範囲を「平年並み」
 高い方の10年の範囲を「高い」とする

気象庁「3つの階級について」より

気象庁「3つの階級について」より

なるほど!わかりやすく説明してくれてありがとう、はれるん!

※「はれるん」は「太陽」「雲」「雨」をモチーフに「地球」をイメージさせる気象庁のマスコットキャラクター。上のイラストで指示棒を持っているのが「はれるん」です。雲みたいな襟と雨ストライプのパンツがかわいい。

「平年並み」は変わる

「平年並み」に違和感を感じるのは、過去30年間ではじき出された「平年並み」に、最近の極端な異常気象を反映しきれていないと感じてしまうからなのかも。そしておそらく最近は、その範囲のうちでも高い気温、「ギリギリ平年並み」だったりするのではないでしょうか。

「平年並み」の範囲は毎年変わっているわけではないものの、「10年ごとに値が更新されていきます。」とのこと。つまり「平年並み」はその“真ん中にあたる10年”次第で“その範囲が上下する”ということです。「次回は2031年になると2001年~2030年の値に更新されます」とあるので、2031年からの「平年並み」気温は上昇していそうな気がしますよね。

2031年以降は「確かに平年並みだね〜」と思うようになるのかな。

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