
1997年7月12日に公開されたスタジオジブリ制作の日本のアニメーション映画『もののけ姫』が、スーパー歌舞伎で上演されることが決定したとのこと。
『もののけ姫』の原作・脚本・監督は宮崎駿。興行収入は201億8000万円で、当時『E.T.』(1982年)を抜いて、日本歴代興行収入第1位を記録した。また、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した、史上初のアニメーション映画でもある。
今回の公演では、主人公の少年アシタカを市川團子(21)が、山犬に育てられた少女サンを中村壱太郎(35)が演じるという。
スーパー歌舞伎とは
スーパー歌舞伎は、三代目市川猿之助が1986年に始めた、古典芸能化した歌舞伎とは異なる演出による現代風歌舞伎のことで、新橋演舞場などで上演されることが多い。
第1作は梅原猛の脚本による『ヤマトタケル』。来年は『ヤマトタケル』の初演から40周年を迎え、今回の『もののけ姫』は、スタジオジブリ作品では初のスーパー歌舞伎の題材となる。
スーパー歌舞伎は
「ストーリー(Story)」真に現代人の胸に迫る物語性
「スピード(Speed)」メリハリのあるテンポ
「スペクタクル(Spectacle)」宙乗りや早替りなどの視覚的な見せ方
の「3S」を重視することを特徴で、従来の歌舞伎や新歌舞伎作品にはなかった新しい要素を持った歌舞伎作品群とされている。
これまで『八犬伝』や『新・三国志』などが上映され、近年では大人気漫画ONEPIECEをスーパー歌舞伎化した『ワンピース』も上映された。昨年2・3月に上映予定だった『鬼滅の刃』は、諸般の事情で公演中止となっている。
もののけ姫とは
『もののけ姫』は室町時代頃の日本が舞台とされている。東と北の間にあると言われるエミシの村に住む少年アシタカは、村を襲ったタタリ神と呼ばれる化け物を退治した際、右腕に死の呪いを受けることとなる。その正体は、何者かによって鉛のつぶてを撃ち込まれ、人間たちへの憎しみからタタリ神と化した巨大な猪神・ナゴの守。
本来、一族の次の長になるはずだったアシタカだったが、この呪いのため村を出、呪いを絶つためにも猪神が来たという西の地へと旅立つこととなる。
アシタカは道中、山犬と行動する少女・サンと出会う。古い神が棲むという「シシ神の森」、鉄をつくる村「タタラ場」、様々な場所で様々な人間たちや生き物たちに出会うことにより、アシタカは真実に迫っていき、やがて「森と人が争わずに済む道は無いのか」と思い悩むようになる。
物語だけでなく、音楽も壮大で素晴らしい。劇中曲は久石譲、監督・宮崎の熱意に圧倒された久石は本作の音楽をフルオーケストラで書くことを決め、管弦楽は東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団が担当した。これまでの宮崎作品では臨時編成のオーケストラによる演奏であったが、本作で初めて常設のプロオーケストラが起用されたそうだ。
結末は、ぜひその目でご覧いただきたい。


