セブン‐イレブン・ジャパンは、多摩都市モノレールや京王運輸と連携し、モノレールを利用した商品配送を開始したと5日に発表した。高幡不動駅で商品を受け取った配送員が営業列車に乗り、駅構内の6店舗へおにぎり・弁当・サンドイッチ・冷凍食品などを1日4回に分けて納品する仕組みだ。
この方式により、
- 配送員の拘束時間を約18%削減
- トラック走行距離の縮減
- CO₂排出量を約15%減少
といった効果が期待される。
背景には、道路沿いの出店余地の減少で駅構内の小型店が増える一方、停車スペースが少なく混雑する駅での配送が負担となっていた事情がある。鉄道を活用することで、最短距離で効率的な配送が可能になる。日本国内でモノレールによる店舗への商品納品は今回が初めて。モノレールを活用して、おにぎりや弁当・サンドイッチなどのチルド商品・フローズン温度帯の商品を運ぶという。
セブンは2024年に京王井の頭線で鉄道配送を導入し成果を確認済みで、今回の“路線拡大”につながった。
物流業界では「2024年問題」もあり運転手確保が難しくなる中、ファミリーマートも東北・九州で鉄道輸送を広げるなど、コンビニ各社は配送手段の多角化を進めている。
具体的な配送手順
- 京王運輸の配送員が高幡不動駅で商品を積み込む。
- 配送員が営業中のモノレールに乗車し、沿線の
多摩センター駅、立川南駅、立川北駅、玉川上水駅、上北台駅で順次降車。 - 各駅の駅構内にある6店舗へ納品する。
これらの商品はおにぎり、弁当、サンドイッチ、冷凍食品などで、1日4回に分けて届ける。
コンビニ各社が配送手段の多角化を進める象徴的なモデルとなりそうだ。
