NHK朝ドラ『あんぱん』のヒロイン、そして『NHK紅白歌合戦』の司会――いま最も勢いのある女優・今田美桜(28)。その華やかな活躍の裏で、所属事務所コンテンツ・スリーが、業務提携先だった大手芸能プロ・ケイダッシュグループの田辺音楽出版から、CM出演料3億円の支払いを求めて提訴されていたという話題が浮上したと、週刊新潮が報じている。

所属事務所「コンテンツ・スリー」とは
コンテンツ・スリーは2007年創業。当初は映像制作やアニメ事業を主軸とした会社だった。そんな同社に転機が訪れたのは2016年。地元・福岡から上京したばかりの今田美桜が所属したことで、事務所は大きく方向性を変え、芸能プロダクションとしての存在感を強め始めた。
今田美桜の飛躍の影「恩を仇で返す行為」波紋に
今田美桜の飛躍の影には、業界で影響力を持つS氏の存在が大きかったという。彼女が全国区へと駆け上がるきっかけをつくった立役者でもあり、その功績に報いる形で、2017年には「今田のCM出演料の3割を田辺音楽出版へ支払う」という契約が結ばれていたという。
しかし、今田が次々とCMに起用され、人気が急上昇するにつれ、関係は微妙に変質していく。コンテンツ・スリーは広告代理店と直接契約を結ぶようになり、さらに昨年8月には田辺音楽出版へ「年内で提携契約を終了する」という通知を一方的に送ったという。これが“恩を仇で返す”行為と受け止められ、業界に波紋を広げた。
存命だった川村会長はこの通告に激怒。ついに今年6月、田辺音楽出版が提訴に踏み切ったとされる。関係者は「売れたら関係を切るように見える姿勢は芸能界では通用しない」と厳しい見方を示す。訴訟問題の余波は、今田本人にも及びかねない。業界内では「このトラブルで今田が干されるのでは」という声すら漏れ始めている。あるマネジャーは「S氏との信頼関係が揺らいだという説もあるが、根本は事務所同士の争い。今田はむしろ被害者だろう。しかしテレビ局もスポンサーも“裁判沙汰”には敏感だ」と語る。
華やかな活躍の裏で起きた、“恩”と“契約”のねじれ。タレント本人の才能とは別のところで、芸能界特有の力関係が静かに働く。今回の騒動は、光を浴びるスターの背後にある不透明な構造を浮かび上がらせている。


